LegalOn Technologies Engineering Blog

LegalOn Technologies 開発チームによるブログです。

PyCon APAC 2023 に参加してきました

はじめに

こんにちは、LegalOn Technologies 検索チームの志水です。

2023/10/27と28に開催された PyCon APAC 2023 に参加したので、そのレポートをお送りします。

2日間あるイベントのうち、初日は私によるレポート、2日目はチームリーダーの打田によるレポートをお届けします。

イベントについて

今回参加した PyCon APAC 2023 は、アジア太平洋地域の国々のメンバーが交代で運営するPythonに関する非営利の年次カンファレンスです。2023年は10年ぶりに日本で開催となりました。

イベント初日

スポンサーブース

私はスポンサーブース(以下ブース)に立っていました。

LegalOn Technologies ブース
ブースに立ち寄る人も多く、足を止めていただいた方に「興味がありますか?もしよければお話ししていきますか?」と声をかけ互いに自己紹介や製品の紹介をしていました。製品の展示会とは違い、参加者も大半がエンジニアやデザイナーなど技術寄りの人が多かったです。

さらに今回はPyCon APAC ということで半分くらいは英語話者でした。英語版のプロダクト無いの?と聞かれることが多かったです。

弊社の製品は契約書を扱うので、エンジニアが利用する場面はあまりないかもしれません。ですがブースに来られた方々は、どこかで一度くらい契約書のやり取りを経験されていました。私が説明を行うと、どのようなプロダクトなのか、国境を越えてすぐに理解してもらえた事が嬉しかったです。

また、他社さんのブースも結構回りました。ノベルティグッズをいただいたり、熱心に自社プロダクトやプロジェクトの説明をしていただきとても楽しかったです。

LTやトーク

PyCon の醍醐味はなんといっても多様なトークにあるでしょう。

タイムテーブル

私は前職の同僚のトークを中心に見て回っていました。

どの会場でもかなり席が埋まっていて、みんな時間いっぱいにトークを詰め込んでおり、熱量が高かったです。時間内に収まらないQ&Aは廊下で続きをやっていましたが、みなさんの悩みに「こうやるといいです」「私はこうしていました」など物理的にも文脈的にも距離の近いコミュニケーションをしていて、質問を聞いてるだけでとても勉強になりました

Tachibana さんのセッションでは streamlite の WebAssembly 移植である stlite を紹介していました。会場に来ている方が S3 に静的ファイルを置くだけのホスティングの手軽さから事業会社内で使用している例などを登壇者を取り囲んだQ&Aで話していて、やはり人と話すと自分が知らないユースケースが出てくるんだと思い面白かったです。

Nishihara さんのセッションでは Python 用の monorepo ツールである pants について紹介していました。前職の同僚ですが、かなり深く pants を活用している例で初めて聞く内容でした。現チームでも導入したいと思っている技術なので非常に興味深かったです。

LT

1日目の最後にはLTの枠があり、チームメンバーの Petrie が登壇しました。我々が最近行っている、LLMを用いた検索ランキング評価プロジェクトの紹介を行いました。

エンジニアPetrieによるLT

LTの様子

LTで用いた資料

2日目

検索チームの打田です。私が参加できたのは2日目のみですが、聴講したセッションから、ピックアップしてお伝えします。

セッションレポート

メモリプロファイラMemrayのススメ by Manabu TERADA さん

(発表中に写真を撮りそびれたので、あとでデモしているところの写真をいただきました)

アプリケーションでメモリリークが発生した時や、想定以上にメモリを使っている時の、メモリに関するトラブルシューティングがとても楽になりそうなmemrayというツールの紹介でした。かっこいいライブ可視化ツールもついていて、トラブルシュートに限らず使ってみたいと思える、エンジニアの遊び心も刺激してくれるツールです。

Pythonアプリケーションのオブザーバビリティ強化 by 山口能迪 さん

名前は聞いたことがあるものの、よく知らなかったOpenTelemetryについて、概要がよく理解できました。オブザーバビリティ、トレーサビリティは今後も引き続きホットトピックなので、サービス開発者としても、動向を追いながら使いこなせるツールにしていきたいと思います。

Python x 法学〜日本の法のテキスト分析・地図可視化への試み〜 by Ryo Namiki さん

リーガルドメイン x 地理データという、興味深いデータ分析の取り組みでした。データ収集、分析、可視化まで、一気通貫で行えるPythonの強みを改めて感じた発表でした。また百聞は一見にしかず、と言いますが、地理データの可視化の表現力、伝達力はやはりすごいですね。

Pythonのワークフローエンジン Apache Airflowを用いた大規模データパイプライン構築と改善 by Masato Nakamura さん

ETLワークフローエンジンとしてのApache Airflow使いこなし事例の紹介でした。ツールの紹介にとどまらず、商用・大規模なデータに適用した時の、リアルな課題感がひしひしと伝わってくる発表でした。私の専門領域は検索システムですが、データパイプラインとは切っても切り離せない深い関係にあり、実感を持って聞くことができました。

イベントに参加して

全体としてはとても楽しいイベントでした。元同僚たちと再会し真面目な話をできたのも良かったです。

こういうイベントにスポンサーとして参加したのは初めてでしたので、改めて「会社に何かをもたらせる」ということを考えるべきだと感じました。

一番簡単に考えると、やはりエンジニアの採用になります。ただブースに来られた方が、そのまま応募されるケースは少ないでしょう。

そうなると「技術者のためになる、技術者が楽しいイベントを我々は応援しています」というメッセージを伝えることが大事だと思います。PyConに参加された方や、この記事を見ていただいたみなさんが、何かのときに「そういえばLegalOn Technologiesは PyCon のスポンサーをしてたな」と思い出していただければ幸いです。

またチームリーダーとも「カンファレンスは刺激になるし、仕事と個人的興味の間くらいの気持ちで積極的に参加するのが良い、そして登壇はどんどんやっていこう!」という事を話しました。これからもチームとして発信を頑張っていこうと思いますので何卒よろしくお願いします!

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